発達障がいの子どもの指導体験談 その2

いつもご覧いただきありがとうございます。柏乃葉塾の中の人です。

 

今回は、これまでに私が教えてきたある中学生の話をさせて頂こうと思います。

最初に私がその生徒と顔を合わせたのは、もう3年以上も前になります。中学1年生だった彼は当初数学の成績に悩んでおり、クラスでも最下位に近いような成績でした。中学生に上がり、小学校で習っていた算数とのギャップを感じていたのかもしれません。

 

指導の最初に行ったのは、これまでのテストの分析でした。ありがたいことに親御様が過去のテストをファイリングしてくれていたので、過去のテスト結果を分析することから始めました。

 

分かったことは、大きく2つ。

1つ目は、計算問題が正解できていること。

2つ目は、文章問題の解答欄が空白であったことです。

これら2つのことから、この生徒は最低限の計算能力はあるものの、文章問題のような構造が少し難しくなると思考するのが困難になるということが分かりました。このような悩みをもつお子様は少なくないのではないでしょうか?

中学生の数学には、1次関数の問題や図形の証明問題など、問題用紙の中に図が載っている場合が多く、自分で図を描き直すことをしている人は少ないでしょう。

 

しかし、普段から文章題を苦手としている方には、この「図形を描き直す」という勉強法を強くおすすめします。文章問題は、目で読むだけではなかなか理解できない問題もあります。

 

人間は視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感があり、このうち視覚・聴覚・触覚は勉強においては特に大切だと考えられています。これらの感覚はたくさんの感覚を使えば使うほど効果的だと考えられています。文章問題においては、問題文を声に出して読む(視覚・聴覚)、手を動かして図を描く(触覚)ということが挙げられます。これらの理由から、図を描くことを強くおすすめしたいのです。

 

また、大学入試の際は問題文中に図が描かれていないケースが多く、その場で自分で図を描く必要があります。定規やコンパスなどの道具も基本的に持ち込み禁止であるために、フリーハンドで書かなければなりません。これには慣れが必要であり、そのためにも今のうちから自分で図を描けるようになっていると、高校生になったとき大きなアドバンテージが得られるのです。

上記の生徒にも「自分で手を動かして一つ一つの問題の図を描く」ことを徹底してもらった結果、半年後には数学の成績が格段に上がり、クラスのほぼ最下位だった成績が上位に組み込むようになりました。これはこの生徒だけではなく、他の生徒についても同様の効果が見られ、生徒からも数学が得意になってきて楽しい等のコメントを頂いております。

 

ということで、今回は私が過去に教えていた生徒の話をさせて頂きました。もちろんお子様の特性により、指導方法は多岐であるべきだと考えていますが、今回紹介させていただいた数学の勉強法は一般的にも有効であると言われているので、今後是非参考にしていただけたらと思います。
学習に関する相談もLINEで受け付けているので、いつでもお待ちしております。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

LINE:https://lin.ee/M55tUnL